令和5年7月30日に山梨県甲府市甲府市総合市民会館にて講演会を開催させていただきました。ご参加いただきました先生方、大変ありがとうございました。約4年振りの開催ということで講師陣の熱量も素晴らしく、予定時間を大幅に過ぎてしまい、質疑応答の時間が取れなくなってしまったことを深くお詫びいたします。その代わりと言っては何ですが、いただきましたご質問にはWebにて回答させていただきますのでもうしばらくお待ちいただけますようお願いいたします。
講演内容といたしましては日々の臨床の歯内療法分野の問題解決能力を養うための講演項目になっております。この内容はペンエンドプログラムインジャパン(一年間レギューラーコース)を受講しさらに認定医・専門医というさらなる研鑽をつんで臨床的にも経験豊富な6人の講師による総合的な講演とさせていただきました。 ペンエンドプログラムインジャパンとはペンシルバニア大学歯内療法学科とPESCJとのコラボレーションプログラムです。 残念ながら現在、日米間の歯内療法臨床における格差はどの切り口から見ても小さいとはいえません。 この差を埋めることを目的とした教育プログラムが Penn Endo Program in Japan です。
講演内容は①歯髄と根尖部の診査診断②根尖性歯周炎の難治化と無菌的治療の実際③根管形成、根管洗浄④根管貼薬、根管充填⑤ポストコアと築造、歯内療法処置歯の修復処置⑥外科的歯内療法、と歯内療法領域の治療を成功させる為に必要な項目を細分化し、6人の講師による総合的な講演とさせていただきました。
1日という短い時間でありますが主要論文をベースに臨床に直結する凝縮した内容となっております。さらに各項目ごとに実際の臨床例をあげて説明させていただいております。今後も参加者の皆様にお伝えしていきたいと思っております。
参加者の皆様の終了後のアンケートからは高い評価を頂きました。 以下アンケートの一部を載せさせて頂きます。
・表など見やすくよかった
・熱テストの使い分けについて再認識できて良かったです
・診断の重要性がとてもわかりやすく理解できた
・診査診断を網羅的に知れて良かったです
・スライドが見やすかった
・各種診査診断のための詳しい検査方法、またそれらを総合的に組み合わせ検査を行って いくことが必要であることがわかりました
・ケースをまじえての診断だったので分かりやすかった
・エンドの病変は細菌感染由来であるため如何に無菌的に処置を行っていくかが重要であ ることがわかりました
・伝えたいことが簡潔的でした
・無菌的処置の重要性、専門医の先生の徹底ぶりに驚きました
・無菌的処置がいかに根管治療で必要なのか理解できた
・普段の臨床の甘さを見直すことができました
・IAFとMAFに関しての認識が甘かったため、確認できて良かったです
・MB2の見つけ方理解できて良かった
・初期の頃の考え方→専門医になられてから改善点をたくさん例に挙げて下さったのでわ かりやすかったです
・自信に溢れた良い講演でした
・スライドに動画がありわかりやすかったです
・臨床で実際に応用できる拡大形成方法の講演で非常にわかりやすかったです
・カルシペックスの効果範囲を知れて良かったです。ハイドロリックコンデンセイション テクニックをこれからは行っていきたいです
・水酸化カルシウム貼薬、バイオセラミックについて学べて良かった
・参考文献なども見やすく良かった
・図が見易く、説明も適切で良かった
・それぞれの材料の利点
・欠点をわかりやすく比較して提示していて理解しやすかったで す
・各材料の細かい性質についてご講演いただきとてもわかりやすかったです
・少し早かったですが、フェルールの再確認、オリフィスプラグ(知らなかった)につい て学べて良かった
・スライドが見やすかったです
・全体的にわかりやすく、スライドも見やすかった
・引用論文の見せ方、話のペースが良かった
・築造の際の材料や手順など詳しくお話が聞けてわかりやすかったです
・動画が見やすくて、とてもわかりやすかったです
・MTAによる逆根充学べて良かった ・文献ベースでわかりやすかったです
・動画がキレイだった
・再植 根尖など外科処置の適応、術式について理解できたので助かりました
・講演内容がアクロバティックな内容ではなく、基本的な内容に即していてわかりやす かったです。
・お弁当まで気を遣ってくださっているのかな?と感じました、美味しかったです
・1日でエンドのほぼ全て?を勉強できてとても良かった
・データに基づいて良い講演でした
・スライドの作りが上手で講演の内容がとてもよくわかりました、ありがとうございまし た
・診査診断~外科的歯内療法までエンドの治療の一連の流れを勉強できたのでぜひ明日か らの臨床に活かせそうです
歯内療法のテクニックについて、つい最新の治療器具や機材、薬剤などの情報に翻弄されがちでありますが、最新の器具や器材が治癒を導くものでなく、ルールに則った基本的な根管治療のテクニックを習得する事が重要であります。また、過去の文献からエビデンスに基づく歯内療法を行う事が非常に大事であると我々は考えております。歯内療法は正確な診査診断のもと、適切な治療法を選択し、コンセプトを守った治療を行い、患者利益を追求することが大切です。
今後もこの様な事を参加者の皆様にお伝えしていきたいと思っております。 講演を通して歯内療法でお困りの患者さんの治療の一助になれば幸いです。