診査診断、無菌的環境の整備ののちに取り組むのは、根尖性歯周炎の原因である根管内細菌の「除去または減少」である。 その手段として「拡大形成」「洗浄」「貼薬」の３つが挙げられる。 汚れを効果的に取り除くには手洗いや食器を洗う際と同様に、できるだけ表面を擦ることと適切な洗浄剤を用いることになる。 私のパートはその中の「拡大形成と「洗浄」に関して具体的に解説する。 「拡大形成」では各歯種による根管数や拡大形成が行いやすいアクセス形態をはじめとして根管拡大形成の一連の流れをお伝えし、「洗浄」の項では薬剤の選択や効果的な使用法について述べる。 今回の機会が、ひとつでも明日からの診療のヒントになれば幸いである。
