今回は、関東支部の会員の先生方が隔壁を作製する際によく使用する材料についてご紹介いたします。
隔壁の必要性、については今更議論の余地はないと思います。もちろん隔壁を必要としないケースもあるかと思いますが、我々の臨床では隔壁は重要なな治療プロトコルのひとつとなっております。
隔壁の必要性について
(症例提供:湯本真幸先生)
①ラバーダム防湿における無菌的環境の確立
4壁に渡って充分な残存歯質量がないとラバーダム防湿を行っても漏洩のリスクを伴うため、適切なレジンやセメントを用い隔壁を作成します。 ②充分な仮封材の維持 根管治療とその後の築造まで、治療が複数回に渡る場合、治療間において漏洩を防ぐ充分な仮封が必要。 文献的に漏洩を防ぐために仮封材の厚みは、最低3.5~4.0mm必要と分かっており、その為必要最低限の仮封材の厚みが確保できるような隔壁の高さが必要です。 |
以上を踏まえ、ご紹介させていただきます。
隔壁の使用材料ですが、主に松風ビューティフルフローの00(スーパーローフロー)を使っております。
私はCR(ジーシーのグレースフィル ゼロフロー)一択です。止血、圧排が必要なときはそれらを行っています
縁上で浸出液などの影響を受けない場合はCRによる隔壁、浸出液などの影響を受けそうな時はグラスアイオノマーで隔壁をして、前歯部の場合はその上にTeCを接着しています。
通常はDCコアを使用して、隔壁を作成しています。歯肉縁下で出血や浸出液など、水分のコントロールが難しい場合はグラスアイオノマーを使用するようにしています。
ラバーダム下で作業しています。(感染以外に湿度が接着に影響を与えるからです。)
齲蝕除去後マイクロエキスカで硬さの確認
マトリックスバンド等を用いて欠損部を囲う
(トクヤマデンタル、エステコア+ボンドマーライトネスにて)隔壁を作製。
作成後、プローブ隔壁の高さを計る。(仮封の厚みの確認)
松風のビューティフィルフロープラスXF00とF03を使用しております。
理由は操作性が慣れているからです。
必ずこれというわけではありませんがフローが自分に合っているのでGCグレースフィルローフロー、松風ビューティフルコアLCをメインに使用しています。場合によってはその後の修復補綴を配慮し歯質と明らかに色が違うコンポジットを使用することがあります。
GCのグレースフィルゼロフローを良く使用しております。
隔壁に使用している材料は『BeautiCore KIT EX』松風です。
いかがでしたでしょうか?具体的な使用方法や練習法が知りたい!特に縁下カリエスの場合の出血のコントロールや浸出液のコントロールをどうしているのか知りたい!などという場合は是非講習会で学習してみてください。ご参加をお待ちしております。
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